目次
前提
アンカリング効果とは、意思決定・判断を行う際に、最初に提示された情報(アンカー)が基準となり、その後の判断・評価に大きな影響を与える心理的なバイアスのこと
別名:Anchoring Effect、
広義:認知バイアス
対比:
アンカリング効果の特徴は、「情報が正確でなくても影響を受ける(アンカーとして提示された情報が正確であるかどうかに関わらず、人はその影響を受けやすい)」
アンカリング効果の特徴は、「無意識に影響を受ける(アンカリング効果は無意識に働くことが多く、自分が影響を受けていることに気づかない場合が多い)」
アンカリング効果の特徴は、「最初の情報が基準になる(最初に提示された数値・情報が基準となり、その後の判断がその基準に引き寄せられる傾向がある)」
例:質問の仕方(「この街の人口は50万人以上だと思いますか?」と聞かれると、50万人がアンカーとなり、それを基準に答えを考える傾向がある)
例:価格交渉(商品の値段が「通常価格1万円」と提示されると、それが基準となり、たとえ割引価格が8千円でも「お得だ」と感じやすくなる)
例:不動産の価格(家を購入する際、最初に提示された価格が高いと、その後の交渉でもその価格を基準に考えてしまい、実際の価値より高く感じることがある)
アンカリング効果は、不信感を抱かれることがある
アンカリング効果は、信頼を損なうことがある
アンカリング効果は、ブランドイメージが低下することがある
アンカリング効果は、景品表示法違反を犯すことがある(二重価格表示を行う際に、過去の販売価格・競争事業者の価格を正確に表示しないと、景品表示法違反となり、行政処分を受けることがある)
取り組み方
プライベート(内発)
アンカリング効果の原因は、「認知的負荷の軽減(情報を処理する際に認知的負荷を軽減しようとし、最初に提示された情報を基準としてえ、それを元に判断を行うことで、情報処理を簡略化する)」
アンカリング効果の原因は、「ヒューリスティック(複雑な者dないを解決する際に、直感・簡略化された思考プロセス[ヒューリスティック]を利用するが、最初に提示された情報を基準として、それを簡単に受け入れてしまう傾向がある)」
アンカリング効果の原因は、「選択的アクセシビリティ(アンカーが提示されると、それに関連する情報・記憶が活性化されやすくなり、判断がそのアンカーに基づいて行われる傾向がある)」
アンカリング効果の原因は、「不十分な調整(最初に提示された情報を基準としてその後の判断を行うが、この調整が不十分であるため、アンカーに引きずられる形で判断が歪むことがある)」
アンカリング効果を防ぐには、客観的な基準を設定する(自分自身で客観的な基準を設定し、それに基づいて判断することで、アンカーの影響を排除できる)
アンカリング効果を防ぐには、選択肢を増やす(選択肢を増やすことで、最初の情報に引きずられず、より合理的な判断が可能になる)
アンカリング効果を防ぐには、アンカリング効果を逆に活用する(自分自身が有利なアンカーを設定することで、交渉・意思決定を有利に進めることができる)
パブリック(外発)
アンカリング効果を防ぐには、時間をおいて判断する(即決せず、時間をおいて冷静に考えることで、アンカーの影響を軽減できる)
アンカリング効果を防ぐには、批判的思考を養う(提示された情報を鵜呑みにせず、批判的に考える習慣を身につけることで、アンカーの影響を軽減できる)
アンカリング効果を防ぐには、データに基づいた判断を行う(感覚・直感ではなく、データ・統計に基づいて判断することで、アンカーの影響を排除できる)
